○国立大学法人山口大学認定再生医療等委員会規則
(令和2年10月29日規則第136号) |
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(設置)
第1条 国立大学法人山口大学(以下「本学」という。 )に,再生医療等の安全性の確保等に関する法律(平成25年法律第85号。以下「法」という。)で定める第三種再生医療等提供計画のうち,本学から提供されるもの(本学が統括する多施設共同研究に伴うものを含む。以下「再生医療等提供計画」という。)に係る審査等業務を行う委員会として,国立大学法人山口大学長(以下「学長」という。)が,国立大学法人山口大学認定再生医療等委員会(以下「委員会」という。)を設置する。
(定義)
第2条 この規則における用語の定義は,法,再生医療等の安全性の確保等に関する法律施行令(平成26年政令第278号)及び再生医療等の安全性の確保等に関する法律施行規則(平成26年厚生労働省令第110号。以下「施行規則」という。)のほかこの規則の定めるところによる。
(活動の自由及び独立の保障等)
第3条 学長は,次の各号に掲げる事項について保障する。
(1) 審査を適正かつ公正に行うための委員会の活動の自由及び独立
(2) 審査等業務を継続的に実施するための体制
(審査等業務)
第4条 委員会は,次の各号に掲げる業務を行う。
(1) 法第4条第2項(法第5条第2項において準用する場合を含む。)の規定により再生医療等提供計画について意見を求められた場合において,当該再生医療等提供計画について再生医療等提供基準に照らして審査を行い,再生医療等の提供の適否及び提供に当たって留意すべき事項について意見を述べること。
(2) 法第17条第1項の規定により再生医療等提供計画に記載された再生医療等の提供に起因するものと疑われる疾病,障害若しくは死亡又は感染症の発生に関する事項について報告を受けた場合において,必要があると認めるときは,その原因の究明及び講ずべき措置について意見を述べること。
(3) 法第20条第1項の規定により再生医療等提供計画に記載された再生医療等の提供の状況について報告を受けた場合において,必要があると認めるときは,その再生医療等の提供に当たって留意すべき事項若しくは改善すべき事項について意見を述べ,又はその再生医療等の提供を中止すべき旨の意見を述べること。
(4) 前3号に掲げる場合のほか,再生医療等技術の安全性の確保等その他再生医療等の適正な提供のため必要があると認めるときは,再生医療等提供計画に記載された事項に関し意見を述べること。
(委員の構成)
第5条 委員会は,次の各号に掲げる委員で構成する。ただし,以下の各号に掲げる委員は当該号以外に掲げる委員を兼ねることができない。
(1) 再生医療等について十分な科学的知見及び医療上の識見を有する者を含む2名以上の医学又は医療の専門家(ただし,所属機関が同一でない者が含まれ,かつ,少なくとも1名は医師又は歯科医師であること。)
(2) 医学又は医療分野における人権の尊重に関して理解のある法律に関する専門家又は生命倫理に関する識見を有する者
(3) 前2号に掲げる者以外の一般の立場の者
2 委員会の構成は,次の各号に掲げる基準を満たすものとする。
(1) 委員が5名以上であること。
(2) 男性及び女性がそれぞれ1名以上含まれていること。
(3) 本学と利害関係を有しない者が2名以上含まれていること。
(4) 同一の医療機関(当該医療機関と密接な関係を有するものを含む。)に所属している者が半数未満であること。
3 委員は,学長が委嘱する。
4 委員の任期は,最大3年とし,学長が委嘱した期間とする。ただし,委員に欠員 が生じた場合の後任の委員の任期は,前任者の残任期間とする。
5 委員は,再任を妨げない。
(技術専門員)
第6条 学長は,審査等業務を行う再生医療等提供計画ごとに,次の各号に掲げる者を施行規則第64条の2第1項に規定する技術専門員として,必要に応じ意見を述べることができる。
(1) 審査等業務の対象となる疾患領域の専門家
(2) 生物統計の専門家
(3) その他の再生医療等の特色に応じた専門家
2 前項の規定にかかわらず,細胞の培養(培養工程を伴わず,簡易の操作のみの場合は除く。)を伴う再生医療等提供計画の場合には,細胞培養加工の専門家を技術専門員として,必要に応じ当該再生医療等提供計画に対し意見を述べることができる。
3 技術専門員は,委員長が指名する。
4 技術専門員の任期は,最大3年とし,当該再生医療等提供計画の審査が終了した日までとする。ただし,欠員が生じたときの後任の技術専門員の任期は,前任者の残任期間とする。
5 技術専門員は,再任を妨げない。
(委員長及び副委員長)
第7条 委員会に委員長を置き,委員のうちから互選する。
2 委員長は,委員会を招集し,その議長となる。
3 委員会に副委員長を置き,委員のうちから委員長が指名する。
4 副委員長は,委員長を補佐し,委員長に事故があるときはその職務を代理し,委員長が欠員のときはその職務を行う。
(委員会の開催)
第8条 委員会は,次のように開催する。
(1) 委員会は,原則として毎月開催する。
(2) 臨時に意見等を求められた場合のほか,委員長は,必要があると認める場合には,臨時委員会を招集することができる。
(成立要件)
第9条 委員会が審査等業務を行う際には,次の各号に掲げる要件を満たさなければならない。
(1) 5名以上の委員が出席していること。
(2) 男性及び女性の委員がそれぞれ1名以上出席していること。
(3) 次に掲げる者がそれぞれ1名以上出席していること。ただし,アに掲げる者が医師又は歯科医師である場合にあっては,イを兼ねることができる。
ア 第5条第1項第1号に掲げる者のうち再生医療等について十分な科学的知見及び医療上の識見を有する者
イ 第5条第1項第1号に掲げる者のうち医師又は歯科医師
ウ 第5条第1項第2号に掲げる者
エ 第5条第1項第3号に掲げる者
(4) 出席した委員の中に,審査等業務の対象となる再生医療等提供計画を提出した医療機関(当該医療機関と密接な関係を有するものを含む。)と利害関係を有しない委員が過半数含まれていること。
(5) 本学と利害関係を有しない委員が2名以上含まれていること。
2 委員会は,第4条第1号の審査等業務を行うに当たっては,技術専門員からの評価書を確認しなければならない。ただし,再生医療等提供計画の変更に係る同号の審査等業務である場合には,この限りでない。
[第4条第1号]
3 委員会は,第4第2号から第4号の審査等業務を行うに当たっては,必要に応じ技術専門員の意見を聴かなければならない。
(判断及び意見)
第10条 委員及び技術専門員が以下の各号に該当する場合には,当該委員又は当該技術専門員は,当該委員会の審査等業務に参加してはならない。ただし,委員会の求めに応じて,当該委員会において説明することを妨げない。
(1) 当該再生医療等提供計画を提出した医療機関の管理者,当該再生医療等提供計画に記載された再生医療等を行う医師又は歯科医師及び実施責任者
(2) 当該再生医療等提供計画を提出した医療機関の管理者,当該再生医療等提供計画に記載された再生医療等を行う医師若しくは歯科医師又は実施責任者と同一の医療機関の診療科に属する者又は過去1年以内に多施設で実施される共同研究(特定臨床研究及び医師主導治験に該当するものに限る。)を実施していた者
(3) 前2号に定めるもののほか,当該再生医療等提供計画を提出した医療機関の管理者,当該再生医療等提供計画に記載された再生医療等を行う医師若しくは歯科医師若しくは実施責任者又は当該再生医療等提供計画に記載された再生医療等に関与する特定細胞加工物製造事業者若しくは医薬品等製造販売業者若しくはその特殊関係者と密接な関係を有している者であって,当該審査等業務に参加することが適切でない者
2 委員会における審査等業務に係る結論を得るに当たっては,出席委員全員から意見を聴いた上で,原則として,出席委員の全員一致をもって行うよう努めなければならない。ただし,委員会において議論を尽くしても,出席委員全員の意見が一致しないときは,出席委員の過半数の同意を得た意見を当該委員会の結論とすることができる。
(簡便な審査)
第11条 委員会は,第4条各号に掲げる審査等業務の対象となるものが,次に掲げる要件のいずれにも該当する場合には,委員会を開催することなく,委員長及び委員長が指名する1名の委員による確認により,簡便な審査を行うことができる。
[第4条各号]
(1) 再生医療等の提供に重要な影響を与えないものである場合
(2) 委員会の指示に従って対応するものである場合
(緊急審査)
第12条 委員会は,第4条第2号又は第4号に規定する審査等業務を行う場合であって,再生医療等を受ける者の保護の観点から緊急に当該再生医療等の提供の中止その他の措置を講ずる必要がある場合には,委員会を開催することなく,委員長及び委員長が指名する1名の委員による確認により,緊急審査を行うことができる。この場合において,後日,第10条第2項に規定する委員会の結論を得なければならない。
(報告)
第13条 委員長は,委員会における審査の結論を文書により学長に報告しなければならない。
2 学長は,委員会が,以下の各号に該当する意見を述べたときは,遅滞なく,厚生労働大臣にその旨を報告する。
(1) 再生医療等提供計画に記載された再生医療等の提供を継続することが適当でない旨の意見を述べたとき。
(2) 施行規則第20条の2第4項の規定により意見を求められた場合に意見を述べたとき。
(審査手数料)
第14条 委員会は,再生医療等提供計画に係る審査を申請する者から審査等業務に要する費用(以下「審査手数料」という。)を徴収する。
2 審査手数料の額は,委員への報酬の支払等,当該委員会の健全な運営に必要な経費を賄うために必要な範囲内とし,かつ,公正なものとなるようにする。
3 審査手数料に関し必要な事項は,山口大学特定認定再生医療等委員会標準業務規則(平成27年規則第271号)において定める。
(秘密保持義務)
第15条 委員会の委員若しくは委員会の審査等業務に従事する者又はこれらの者であった者は,正当な理由がなく,当該審査等業務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。
(小委員会)
第16条 委員会に,必要に応じて小委員会を置くことができる。
2 小委員会に関し必要な事項は,委員会が別に定める。
(委員会の廃止)
第17条 学長は,委員会を廃止しようとするときは,その旨をあらかじめ厚生労働省地方厚生局に相談の上,厚生労働大臣に届け出なければならない。
(権限の委任)
第18条 学長は,この規則による権限を山口大学医学部附属病院長に委任する。
2 前項の規定にかかわらず,委員会の設置若しくは廃止の届出又はこの規則の改廃については,学長が行う。
(事務)
第19条 学長は,委員会の事務を行う者を,医学部及び医学部附属病院の職員のうちから選任する。
2 前項の規定により選任された職員は,委員会の審査等業務に参加してはならない。
3 第1項の規定にかかわらず,委員会の設置若しくは廃止の届出又はこの規則の改廃に関する事務は,学術研究部ライフサイエンス支援課が行う。
(雑則)
第20条 この規則に定めるもののほか,委員会の運営に関し必要な事項は,委員会が別に定める。
附 則
この規則は,令和2年10月23日から施行する。